仕事も終わり、1杯飲んで帰ろうとするが、着信があったようで携帯が点滅していた。その日は業者まわりをしていたため、携帯はマナーモードにしてカバンの中入れっぱなしだった。いったいいつ頃電話があったのか?嫌な予感がした。
着信はは何件かあったが、その中にカトウという懐かしい名前の着信がいくつも入っていた。それは、ちょうど1年ほど前に、自宅マンションを任意売却された方で、残った債務の相談かなと考えながらボタンを押していた。
電話には1コールで明るい声が聞こえてきた。
「その節はありがとうございます。忙しいところ申し訳ありません」
住宅ローンを滞納しているときからそうだったのだが、相変わらずの陽気な声に不安は消えうせてしまっていた。良い意味でタフであり”家がなくなったからってこれで終わりじゃないですからね”というのが彼の持論であった。
そんな彼からの相談は、自分のことではなく会社の同僚のことでした。
- 物件所在地 : 横浜市鶴見区東寺尾
- お名前 : 佐々木さま(主人、妻、子2人)
- 金融機関 : 住宅金融支援機構、年金住宅融資、オリコ
現在住宅ローンを5か月も滞納しており、消費者金融にも数百万円借金があるとのこと。 自己破産という言葉が頭をよぎるが、まずは会ってみて話を聞くしかなさそうです。