2月28日に不動産の代金決済を予定しておりますが、約2年にわたって管理費、修繕積立金を滞納しているため、その額600,000円にもなっています。 さらに遅延損害金 約80,000円も加算されて請求されております。
 
債権者(抵当権者、銀行など)に全額返済できない任意売却において、管理費、修繕積立金の滞納分に関しては、控除してもらえることが多いのですが、駐車場や、遅延損害金まで控除してくれる抵当権者は皆無です。
 
つまり、その遅延損害金は売主であるマンション所有者のお財布から支払うことになるわけです。でも、そんな余裕があるわけもなく、いつものように管理会社に伝えます。
 
「管理費は、2月末までに全額払うんで損害金はまけてね。」
 
管理会社が良い悪いを判断できるわけもありませんが、担当者としても早く解決したい気持ちがあったのでしょう。
 
「管理組合、理事長に確認しないと何とも言えませんが、理事長はいつもパッと物事決める人ですし、延滞金免除してでも早くお支払してもらったほうがいいので、大丈夫だと思いますよ。」
 
こんな軽口を信じた私が甘かったのです。1月初旬から損害金減免の嘆願書を送っているのに一向に連絡頂けません。なんだかんだで2月18日に理事会があるので、その時に決めます、と引き伸ばされてしまいました。
 
本当は、理事会に私も行けばよかったんですが、予定がつかなかったため、理事会が終わる時間を見計らって、管理会社の担当の携帯に電話。
 
「あーお世話になっています。ちょうど、今その話をしてるところなんですけど」
 
「じゃあ、もうしばらくしてから、、、」
 
「いや、もう結論出たのでいいですよ。管理組合として例外をつくりたくないので延滞金も含めて払ってもらわないとだめですね。」
 
以前、『大丈夫だと思いますよ』と軽口をたたいてた同じ口から発せられた言葉とは信じられず、怒りさえこみ上げてきました。 そんな気持ちを押し殺して、
 
「じゃあ、仕方ないですね。ご存知かと思いますが、競売になると、申し立てに数か月、競売手続に半年ほど、1年後くらいには、落札者から代金が支払われると思いますので、その旨、理事長様にお伝えください」
 
そう言って電話を切ろうとすると、
 
「ちょ、ちょっと待ってください。」
 
理事長に事態を説明しているようでしばらく待たされますが、電話口に理事長が出てきたので、低姿勢に
 
「夜分恐れ入ます。今回は色々と101号室の方の件でご迷惑をかけておりますことを、売主様に代わってまずお詫びいたします。損害金免除につきましては、こちらの勝手なお願いですので、私共としては本当に残念ですが、理事長様、並びに管理組合として承服できない、と言われても仕方のないことだと思っております。 今後は、管理会社の方にもお伝えしましたが、競売手続が進むことになると思います。1年かかるか、2年かかるかわかりませんが、滞納分については競落人がお支払されることになりますので、その点ではご安心ください」
 
「いや、たかが8万円でなんでそんな風になるんですか」
 
たかがっていうなら免除してほしいものです。
 
「売買契約も締結して、引き渡し日を1週間後に控えているので、何とかしたいのはやまやまなんです。ですから、1か月以上前に嘆願書もお届けして検討お願いしているわけです。嘆願書にも記載のように、売却しても1000万円以上の債務が残るのに、優先順位の遅れる管理費だけ延滞金も含めお支払いいただくなんて、債権者は認めてくれません。
管理費をまけてくれとお願いしているわけではないので、寛容な対応をお願いさせていただきましたが、あくまでもこちら側の勝手なお願いなわけですから、理事会で出来ないと決まったことであれば仕方ありませんよね」
 
「うーん、じゃあ10分後にもう一度電話してもらえる」
 
「かしこまりました」
 
手ごたえはありましたが、理事長一人で決めるわけではないので、少し心配。
 
5分後、管理会社の担当から電話が入り
 
「2月28日にお支払いいただけるという板垣さんを信じてOKです。」
 
ということで、無事解決しました。
ちなみに、売主様には引っ越し代50万円渡す予定だったので、42万円に減るかもないという話を事前にしていたんですが、損害金で取られるなんてもったいないですからね。

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